

レイテンシーとスループットは、オンラインゲームのパフォーマンスに大きな影響を与える重要な指標です。レイテンシーはデータ転送にかかる時間を表す指標で、操作してから画面に反映されるまでの遅延を示します。一方、スループットは一定時間あたりに転送できるデータ量のことで、数値が高いほど1秒あたりに転送できるデータ量が多くなります。
参考)レイテンシとは?インターネット回線との関係性や数値の目安、改…
この2つの指標は独立してインターネット回線に影響を与えており、スループットの数値が高くてもレイテンシーが低いとは限りません。AWSの解説によると、レイテンシーはユーザーがネットワークからデータを送受信するときに発生する遅延を決定し、スループットはネットワークに同時にアクセスできるユーザーの数を決定します。
参考)スループットとレイテンシー - コンピュータネットワークパフ…
オンラインゲームでは、レイテンシーが低ければ操作内容がゲーム内アクションにリアルタイムに反映され、より快適にゲームをプレイすることが可能です。反対に、レイテンシーが高いと遅延(ラグ)が発生して、攻撃のタイミングがずれたりキャラクターが突然ワープしてしまったりすることがあります。
参考)「レイテンシ」とは?インターネット回線との関係性や改善方法を…

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レイテンシーはゲームの応答速度に直接影響する重要な指標です。この指標は「Ping値」とも呼ばれ、インターネットの応答速度を表しています。具体的には、ご自宅からオンラインゲームのサーバーまでのデータ通信にかかる時間を示しています。
参考)オンラインゲームでのPing値の重要性とは?測定方法や改善方…
オンラインゲームにおけるレイテンシーは、ユーザーの操作がゲーム内での動きに反映されるまでの速さを表します。格闘ゲームやFPS(First Person Shooter:1人称視点のシューティングゲーム)のように、反応速度が求められるタイプのゲームでは、レイテンシーが勝敗に影響する場合もあるとされています。
実際のゲームプレイにおいて、Ping値が高い=応答速度が遅い場合、ご自身のゲーム画面では相手に攻撃を与えたのに実際には攻撃が当たっておらず、ダメージが与えられないことも起こります。eスポーツや対戦型のリアルタイムゲームでは、理想的なレイテンシーは20ms以下、上限でも50ms以内が推奨されています。
参考)レイテンシーとは何か?基本概念とインターネットでの重要性
プロゲーマーやストリーマーのPing値は一桁の場合がほとんどで、それほどFPSにおけるPing値は重要ということです。0~10msだととても快適でラグがほぼなく、10~15msでも快適にプレイできてごく稀にラグが起きる程度ですが、50ms以上になるとまともにプレイできないレベルになります。
参考)FPSなどのオンラインゲームで有利になる回線速度とPing値…
スループットは、あるシステムが一定の時間内に処理できる仕事量を指しています。データ転送の場合、スループットは単位時間当たりのデータ転送量(例えば、秒あたりのビット数やパケット数)を表します。
参考)どちらの指標を使う場面?【スループット】と【レイテンシ】|お…
通常「秒あたりのメガビット数(Mbps)」や「秒あたりのリクエスト数」で表され、これによって異なるシステム間での比較が可能になります。高いスループットを持つシステムは、短時間で多くのデータを処理する能力があります。
オンラインゲームの場合、スループットは主にゲームデータのダウンロードやアップデートに影響します。快適にFPSを遊ぶための回線速度の目安は70Mbpsで、300Mbpsや500Mbpsのような高速は必要ありません。
参考)オンラインゲームのダウンロード・アップロードに必要な速度は?…
ただし、スループットが低すぎると、ゲーム開始時のデータ読み込みに時間がかかったり、オープンワールドゲームで新しいエリアに移動する際にデータストリーミングが追いつかず画面がカクついたりする可能性があります。一般的なオンラインゲームに必要な回線速度の目安は30Mbps以上とされています。
レイテンシーは通信速度の計測サイトで測定できます。計測サイトでは一般的に「計測開始」といった言葉が書かれたボタンを押せば通信速度とレイテンシーを測定できますが、サイトによってレイテンシーとPing値のどちらが計測されるか異なるので注意しましょう。
参考)回線速度に影響するレイテンシとはなに?測定方法や数値の目安、…
必要なレイテンシーの目安は以下の通りです:
| 数値範囲 | 評価 |
|---|---|
| 0~40ms | 速い |
| 41~60ms | 普通 |
| 61~100ms | やや遅め |
| 101ms~ | 遅い |
オンラインゲームでは、プレイするジャンルによって必要なレイテンシーが異なります。FPS系や格闘系といったオンライン対戦型であれば、10ms以下であるのが理想です。プロ志向で遅延を最小限にしたのであれば5ms以内に収めたいところでしょう。
スループットの測定は、ファイルを送信するか、ネットワークテストツールを使用して手動で計算します。計測単位は1秒あたりのメガバイト数(MBps)で表されます。
Ping時間を使用してレイテンシーを計算し、単位はミリ秒(ms)で表されます。レイテンシーに影響を与える要因としては地理的距離、ネットワークの混雑、トランスポートプロトコル、ネットワークインフラストラクチャが挙げられます。
レイテンシーを改善するには、まず接続しているサーバーの変更が有効です。世界でリリースされているゲームでは、サーバーが世界各所に設置されているため、より近い地域のサーバーに接続することで物理的な距離が短くなり、レイテンシーが改善される可能性があります。
パケットロスも重要な改善ポイントです。パケットロスとは、コンピューターとゲームサーバーとの間でやり取りされているデータを失うことです。パケットロスが発生すると、パケットを再送信する必要があり、これがラグを起こします。
参考)パケットロスを解決する方法 - インテル
パケットロスを引き起こし得る原因は多岐にわたります。イーサ―ネット・ポートやケーブルの不良、PCのネットワーク・インターフェイス・コントローラー(NIC)の問題、ルーターのファームウェアが古すぎる、ネットワークの混雑、ゲームのサーバーに関する問題などが考えられます。
QoS(Quality of Service)設定も効果的です。QoSは、データパケットの送信優先順位を設定し、ネットワークの帯域幅を効率的に配分する技術です。オンラインゲームでは、このQoS設定によりゲームデータの送受信が優先され、安定した接続とスムーズなゲームプレイが実現されます。
参考)ゲーム回線のラグ解消!QoS設定完全ガイド
デバイスごとにネットワークの優先度を設定することで、ゲーム機やPCなど、優先的に高速な接続を必要とするデバイスのトラフィックを優遇できます。多くのルーターでは、Webインターフェースを通じて各デバイスの優先度を簡単に設定でき、ゲーム機やPCに高い優先度を設定することで、他のデバイスよりも多くの帯域幅を割り当てることが可能です。
ゲームのジャンルによって必要なレイテンシーとスループットの水準は大きく異なります。この違いを理解することで、より快適なゲーム環境を構築できます。
FPSや格闘ゲームなど瞬時の反応が求められるゲームでは、レイテンシーが最も重要です。ジャンルにもよりますが、一般的なオンラインゲームのPing値の目安は50ms以下といわれています。FPSや格闘ゲームのように瞬時の反応が求められるゲームでは、15ms以下のPing値が求められる場合もあります。
10~15ms程度のping値なら大半のゲームは快適にプレイできます。ただし、複数のユーザーが同時に参加するゲームや短時間で細かい動きをいくつもする内容のゲームは、10ms以下が望ましいです。プロゲーマーも概ね10msの環境でオンラインゲームをしています。
参考)Ping値とは何?通信速度との違いやオンラインゲームの目安、…
麻雀やポーカーといった動きが激しくないジャンルであれば、25ms以内で問題ない場合が多いです。これらのターン制やカードゲームでは、瞬間的な反応速度よりも安定した接続が重視されます。
オープンワールドゲームやMMORPGなどでは、レイテンシーも重要ですが、スループットの重要性が相対的に高まります。これらのゲームでは大量のマップデータやプレイヤー情報を常時やり取りするため、30Mbps以上の回線速度が推奨されます。
参考)オンラインゲームに必要な回線速度は?速度の目安や改善方法を解…
映像配信との組み合わせでゲームをプレイする場合は、さらに高いスループットが必要になります。ライブ配信やインタラクティブ配信の場合には、数秒の遅延がユーザー間のやり取りやリアルタイム性に影響するため、さらなる低遅延化が求められます。
参考リンク(各種ネットワーク指標の詳細解説):
AWS - スループットとレイテンシーの違いは?
参考リンク(オンラインゲームにおけるPing値の重要性):
ドコモビジネス - オンラインゲームでのPing値の重要性とは?測定方法や改善策を解説
参考リンク(レイテンシーの基礎知識):
ドコモビジネス - レイテンシとは?インターネット回線との関係性や数値の目安
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