

RX 7900 XTXは、フルHD解像度(1920×1080)において平均175.0fpsという高いパフォーマンスを記録しています。この数値は人気ゲーム25タイトルでの平均値で、最高設定でも圧倒的なフレームレートを実現できることを意味しています。RTX 4080が180.6fpsであるのに対し、わずか5fps程度の差にとどまっており、ゲームタイトルによってはRTX 4080を20fps以上上回るケースも確認されています。
参考)【最新のRX 9070 XTとも比較】RX 7900 XTX…
フルHD用途においては、RX 7900 XTXは明らかにオーバースペック気味な性能を持っています。競技系FPSタイトルのApex Legendsでは高設定で常時240fps程度を出力でき、非常にスムーズなゲームプレイが可能です。タルコフやRUSTといった重量級FPSでも高fpsを維持できる性能を備えており、144Hzや240Hz対応の高リフレッシュレートモニターを最大限に活用できます。
参考)Radeon RX 7900XT搭載おすすめゲーミングPC5…
AMDのFSR(FidelityFX Super Resolution)技術を組み合わせることで、さらなるパフォーマンス向上も期待できます。特にAFMF 2(AMD Fluid Motion Frames 2)を有効にすると、フレームレートが66~74%程度伸びるという検証結果も報告されています。
参考)https://www.4gamer.net/games/660/G066019/20241122080/
WQHD解像度(2560×1440)においても、RX 7900 XTXはRTX 4080に対して優位性を保っています。フルHDとWQHDでは平均フレームレートでも最低フレームレートでもRTX 4080より高い数値を記録しており、この解像度帯がRX 7900 XTXの最も得意とする領域だと言えます。
参考)ASCII.jp:AMD Radeon RX 7900 XT…
4K解像度(3840×2160)での性能は特に注目に値します。最高設定でも、Cyberpunk 2077で85fps、Hogwarts Legacyで100fps、Forza Horizon 5で135fps、Call of Duty: MWIIIで120fps、Starfieldで70fpsという実測値が得られています。24GBという大容量VRAMと384bitの広帯域メモリバスを活かし、メモリ消費の激しいAAAタイトルや高解像度環境でも安定したパフォーマンスを発揮します。
参考)【Radeon RX 7900 XTX】2025年でも現役の…
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレベンチマークでは、4K解像度・最高品質設定で20832という高スコアを記録しており、前世代のRX 6950 XTから順当に性能が向上していることが確認できます。モンスターハンターライズ:サンブレイクでは、WQHD以下で全体ベストのフレームレートを記録し、4KではRTX 4090を24%下回るもののRTX 4080とほぼ同等の性能を示しています。
参考)Radeon RX 7900 XTX ベンチマークまとめ -…
RX 7900 XTXとRTX 4080の性能差は、使用するゲームタイトルや設定によって大きく変動します。ラスタライズ性能(レイトレーシングを使わない通常のレンダリング)においては、両者の差は±2%以内で拮抗しており、ほぼ互角の勝負となっています。
参考)【RTX 4090 vs RTX 4080 vs RX 79…
価格面では、RX 7900 XTXのMSRPが$999であるのに対し、RTX 4080は$1,199と$200高く設定されていました。2025年10月時点の国内価格では、RX 7900 XTXが約109,800円~で購入できるのに対し、RTX 4080は価格が高騰傾向にあります。2025年4月から7月にかけて、RX 7900 XTXは154,800円から109,799円へと約45,000円も値下がりしており、コストパフォーマンスが大幅に向上しています。
参考)Radeon RX 7900 XTXの性能比較&ベンチマーク…
VRAM容量の違いも重要な比較ポイントです。RX 7900 XTXは24GBのGDDR6メモリを搭載しているのに対し、RTX 4080は16GBのGDDR6Xメモリにとどまります。高解像度テクスチャやMOD導入、クリエイティブ作業など、VRAMを大量に消費するケースではRX 7900 XTXの方が安心感があります。
参考)RTX 4080 Superをベンチマーク:RX 7900 …
参考:【最新のRX 9070 XTとも比較】RX 7900 XTXのゲーム性能
実際のゲームベンチマークでも興味深い結果が出ています。Assassin's Creed: ValhallaではRX 7900 XTXがRTX 4080を10~12%上回るフレームレートを記録し、最低フレームレートにおいてもRTX 4080を圧倒しています。
レイトレーシング性能においては、NVIDIAのRTX 4080が優位に立つ場面が多くなっています。RTX 4080は第3世代RTコアとDLSS 3.5を搭載しており、レイトレーシング有効時でもネイティブ4K/60fps超を安定して維持できます。
RX 7900 XTXは第2世代Ray AcceleratorとFSR 3に対応していますが、レイトレーシング性能では競合と比較してやや劣る傾向があります。ただし、ゲームによって伸び幅は大きく変動し、『Avowed』のような特定タイトルでは2倍超のfps増加も報告されています。
モンスターハンターワイルズでは、レイトレーシングを有効にした状態でもRX 7900 XTXは高いパフォーマンスを発揮します。FSR 3.1をQuality設定で活用することで、4K解像度・レイトレーシング有効でも平均86fpsを維持でき、Performance設定にすれば平均154fpsまで向上させることができます。
参考)Radeon RX 7900 XTX 性能比較 href="https://shouhinlab.fun/2025/02/21/radeon-rx-7900-xtx/" target="_blank">https://shouhinlab.fun/2025/02/21/radeon-rx-7900-xtx/amp;#8211…
DLSSがAI予測補間による生成を行うのに対し、FSRは時間・空間情報の合成型で、より幅広いGPUで動作するという利点があります。ただし、画質安定性ではDLSS優位のケースも多いのが実情です。
RX 7900 XTXの消費電力(TDP)は355Wと、ハイエンドGPUらしい高い数値となっています。AMD公式ページでは推奨電源容量を800Wとしていますが、実際の構成では850W~1200Wの電源ユニットを選択することが推奨されます。
参考)Radeon RX 7900 XTXの消費電力とおすすめの電…
CPUとの組み合わせによって必要な電源容量は変動します。例えば、Ryzen 7 7700Xと組み合わせる場合、合計使用電力目安は535Wとなり、推奨電源容量は850Wです。より高性能なRyzen 9 7950Xと組み合わせる場合は、合計使用電力が600Wとなり、推奨電源容量は1000Wに引き上げられます。Intel Core i9-14900Kとの組み合わせでは、合計使用電力が555Wで推奨電源容量は850Wとなります。
実用的な選択肢として、850Wはピッタリな容量で価格重視の選択となり、1000Wは必要十分でコスパ良好、1200Wは余裕のある容量で将来的なスペックアップも望めるという位置づけです。信頼性の高い電源ユニットとしては、ATX3.1対応のCORSAIR RM850e -2025-などが推奨されています。
参考)RX7900XTXの推奨電源容量。おすすめ電源ユニットもご紹…
消費電力面での比較では、RTX 4080の方がワットパフォーマンスで優秀という検証結果も出ています。RX 7900 XTXは解像度を変えてもTBP(Total Board Power)がほぼ変化せず、常に同じようなパワーで処理を行う特性があります。
2025年10月時点でのRX 7900 XTXの市場価格は約109,800円~となっており、ハイエンドGPUとしては比較的手が届きやすい価格帯に落ち着いています。2025年4月1日時点では154,800円だった価格が、7月2日には109,799円まで下落しており、わずか3ヶ月で約45,000円もの値下がりを記録しました。
参考)最上位クラスGPUのRX 7900 XTXは今が買い時?価格…
この価格下落の主な要因は、最新モデルであるRX 9000番台の登場により、型落ちモデルが一気に値崩れを起こしたことにあります。しかし、RX 7900 XTXは依然として4Kゲーミングにも対応できる高性能最上位GPUであり、24GBの大容量VRAM、WQHD〜4Kでの快適動作、大幅に向上したレイトレーシング性能といった特徴を備えています。
11万円という価格は非常に高価ではあるものの、24GB VRAMや基本性能の高さを考えれば安いと評価されています。価格に対する性能比(コスパ)を考えると、最新世代より優れているケースすらあるのが特徴です。
参考)今選ぶおすすめGPUランキング【コスパ重視・2025年10月…
コスパ評価では総合評価3.77(5点満点)を獲得しており、基本性能が4.51、VRAM性能が4.89と高評価を得ています。一方で、価格面では2.24、最大消費電力面では2.23と低めの評価となっており、高価格・高消費電力がデメリットとして挙げられています。
Radeonドライバーの不安定さは、長年「Radeon やめとけ」と言われる最大の理由の一つでした。過去にはゲームのクラッシュやブルースクリーン(BSOD)、パフォーマンス低下といった問題が頻繁に報告され、ドライバー更新が新たな不具合を生むこともありました。
参考)「Radeon やめとけ」は本当?2025年最新情報で徹底比…
AMDはこの問題を重く受け止め、近年はドライバーの品質向上に注力しています。特にRDNAアーキテクチャ登場以降、Adrenalin Editionソフトウェアを通じて改善が進んでおり、定期的なドライバー更新によって特定ゲームの不具合修正や新機能追加が行われています。
ただし、完全に問題が解消されたわけではありません。最新のRX 7000シリーズでも、DirectX 12ゲームでのタイムアウトやクラッシュ、Discordストリーミング中の不具合、SteamVR使用時のバグなどがユーザーから報告されています。これらの問題は特定の環境やゲーム、API(DirectX 12、Vulkanなど)で発生する傾向があり、DDU(Display Driver Uninstaller)を使ったクリーンインストールや旧ドライバーへのロールバックといった対処が必要になることもあります。
2025年3月のドライバーアップデート(24.9.1など)でも不安定さが報告されており、RX 7900 XTXとRyzen 9800 X3Dの組み合わせで問題が発生したケースもあります。過去のドライバー問題は深刻でしたが、現在は大幅に改善されているものの、一部環境や特定ソフトとの組み合わせで問題が発生する可能性は残っています。
参考)Reddit - The heart of the inte…
RX 7900 XTX搭載ゲーミングPCを選ぶ際、CPUの選択が極めて重要です。Intel Core i9-13900またはAMD Ryzen 9 7900レベルの性能がないと、RX 7900 XTXの性能を最大限に引き出せません。前世代のIntel Core i9-12900Kでさえ、15%近いボトルネックが発生してしまうため、選択肢の幅はほとんどないと言えます。
参考)RADEON RX 7900 XTX搭載のおすすめゲーミング…
マウスコンピューターのG TUNE FG-A7ATXシリーズは、RX 7900 XTX搭載モデルとして人気があります。Ryzen 7 9700XやRyzen 7 9800X3Dを搭載したモデルがラインナップされており、メモリは32GB、ストレージは2TB SSDという構成が基本となっています。
より高性能を求めるなら、Ryzen 9 9950X搭載のG TUNE FG-A9ATXや、Ryzen Threadripper PRO 7995WX搭載のDAIV FW-P9ATXといった選択肢もあります。これらのモデルはメモリ64GB以上、ストレージ2TB以上という大容量構成となっています。
カスタマイズ性を重視するなら、サイコムの「G-Master Spear Z790/D5」がイチオシです。Core i7 13700KFを選択可能で、AMD Ryzen 7000シリーズCPUを搭載する「G-Master Spear X670A」もラインナップされています。PCケースや構成部品にこだわるなら、PCショップアークでFractal Design TorrentやCooler Master MasterBox CM694、NZXT H7といった最新PCケースをベースにした製品を選び、フルカスタムするのもおすすめです。
参考)RX 7900 XTX搭載のおすすめゲーミングBTO PCを…
VRChat用途など、24GBのVRAMを活用したい場合は、RX 7900 XTXが最強の選択肢となります。25万円台で構成できるVRAM24GBのVRChat最強自作PCとして、7900XTXを中心とした構成が注目されています。
参考)VRAM24GBのVRChat最強自作PCを25万円台で作る…
参考:RADEON RX 7900 XTX搭載のおすすめゲーミングPC5選!
玄人志向 AMD Radeon RX 6400 搭載 グラフィックボード 4GB ロープロファイル 【国内正規品】 RD-RX6400-E4GB/LP