

PCゲームをプレイ中に突然クラッシュしたり、フリーズして強制終了してしまう経験は誰にでもあるものです。こうしたトラブルの原因を特定するために、Windowsに標準搭載されているイベントビューアーが非常に有効なツールとなりますよ。
参考)イベントビューアーで何がわかる?証拠としてのログの見つけ方
イベントビューアーは、システムやアプリケーションで発生したすべての出来事を時系列で記録する「システムの日記」のような機能です。ゲームがクラッシュした際には、その瞬間に何が起きたのかを詳細なログとして残してくれるんです。
参考)Windowsでソフトがクラッシュした原因を調べる方法|アタ…
この記事では、ゲーム好きな方に向けて、イベントビューアーを使ったログの確認方法から、CSV形式での出力、そして具体的なトラブル解決までを実践的に解説していきますね。
参考)KB1873: Windowsイベントログのエクスポート方法
ゲームがクラッシュした原因を調べる基本的な流れは、まずイベントビューアーを起動して「Applicationログ」を確認することから始まります。Windowsキーを押して「イベント」と検索すれば、すぐに起動できますよ。
画面左側のツリーメニューから「Windowsログ」を展開し、「Application」を選択すると、アプリケーション関連のログが一覧表示されます。ここでクラッシュが発生した時間帯付近のエラーログを探していくわけですね。
参考)Windows 11 イベントビューアーの見方と主なエラーの…
特に注目すべきは「Application Error」というソースのログで、イベントID「1000」として記録されることが多いです。このログには、障害が発生したアプリケーション名や例外コード(0xc0000005など)、障害モジュール名といった重要な情報が含まれているんです。
参考)Application ErrorまたはApplicatio…
音楽制作ソフトや動画編集ソフトでも同様ですが、ゲームの場合もプラグインやMODが原因でクラッシュすることがよくあります。イベントログを見れば、どのファイルが問題を引き起こしているのか特定できる場合が多いんですよ。
実際の調査例として、あるゲーマーの方はReaperという音楽制作ソフトのクラッシュ原因を調べた際、イベントビューアーのApplicationログから「Nectar3」というプラグインが原因だと突き止めました。そのプラグインを以前のバージョンに戻したところ、安定動作するようになったそうですよ。
ログの量が膨大になると、イベントビューアーの画面だけでは分析が難しくなってきます。そんなときはCSV形式でログを出力すると、Excelなどの表計算ソフトで効率的に分析できるんですよ。
参考)https://www.dell.com/support/kbdoc/ja-jp/000124382/windows%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88-%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%82%92%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95
CSV出力の基本手順は以下の通りです。まずイベントビューアーを開いて(eventvwr.msc)、左側の列でエクスポートしたいログ(例:Application)を右クリックします。次に「すべてのイベントを名前を付けて保存」を選択し、保存形式で「CSV(カンマ区切り)」を選んで任意の場所に保存すればOKですね。
PowerShellを使った出力方法もあって、こちらはより詳細なフィルタリングができます。Get-WinEventコマンドレットを使うと、特定の時間帯やイベントIDに絞り込んだログだけを効率的にCSV出力できるんです。
参考)【PowerShell】イベントログをCSVファイルとして出…
例えば昨日発生したエラーレベル以上のログだけを抽出したい場合は、$yesterday変数に前日の日付を設定して、Get-EventLogコマンドで-Afterオプションを使います。こうすることで、大量のログの中から必要な情報だけを取り出せるわけですね。
イベントログファイル(.evtx形式)をCSVに変換する際は、Get-WinEvent -Path コマンドを使ってファイルパスを指定し、Select-Objectで必要な項目(TimeCreated、Id、LevelDisplayName、Messageなど)を選択してからExport-Csvで出力します。
参考)イベントログファイル (.evtx) を csv ファイルに…
Windowsイベントログのエクスポート方法 - Veeam公式ナレッジベース
このページには、イベントログを複数の形式でエクスポートする詳細な手順が掲載されていて、トラブルシューティングに役立ちますよ。
ゲームがクラッシュする際に最も頻繁に記録されるのが「イベントID 1000」のエラーです。これは「Application Error」として分類され、プログラムが適切に起動できなかったり予期せず終了したことを示しているんですね。
参考)イベントID1000とは?原因・例外コード0xc000000…
イベントID 1000には、障害が発生したアプリケーション名(game.exeなど)、障害モジュール名、そして例外コード(0xc0000005が多い)といった情報が含まれています。例外コード0xc0000005は「アクセス違反」を意味していて、メモリ関連の問題を示唆することが多いんです。
このエラーの主な原因には以下のようなものがあります。破損したシステムファイル、.NET Frameworkの不適切なインストール、メモリの不具合、グラフィックドライバの問題、ソフトウェアの互換性エラーなどですね。
参考)Windows 10/8/7のイベントID 1000アプリケ…
対処法としては、まず該当するゲームの再インストールを試してみるのが基本です。コントロールパネルから「プログラムと機能」を開き、問題のあるゲームをアンインストールしてからPCを再起動し、最新バージョンを再インストールします。
メモリ診断ツールでエラーチェックを行うのも効果的ですよ。Windows標準のメモリ診断ツールを実行すれば、RAMに物理的な問題がないかを確認できます。また、グラフィックドライバやオーディオドライバを最新版に更新することで解決するケースも多いんです。
システムファイルチェッカー(SFC)スキャンも有効な手段です。コマンドプロンプトを管理者として実行し、「sfc /scannow」コマンドを入力すると、破損したシステムファイルを自動的に修復してくれます。
イベントID1000とは?原因・例外コード0xc0000005の意味と対処法
イベントID 1000の詳細な解説と、実践的なトラブルシューティング方法が網羅的にまとめられていますよ。
ゲームがクラッシュする前に問題を検知できれば、トラブルを未然に防げます。そのために有効なのがパフォーマンスモニターツールの活用ですね。
参考)https://vgc-online.com/blogs/column/steam-fps
Steamでは2025年7月に新しい「パフォーマンスモニター」機能が正式実装されました。この機能を使うと、ゲーム中にFPS(フレームレート)やCPU・GPU使用率、メモリ使用状況をリアルタイムで確認できるんです。
参考)Steamに新しい「パフォーマンスモニター」実装され機能拡張…
設定方法は簡単で、Steamクライアントの「設定」から「ゲーム中」の項目を選び、パフォーマンスオーバーレイを有効にするだけです。表示スタイルは4パターンから選べて、FPSのみの最小限表示から、FPS詳細+CPU/GPU/RAMすべてを表示するフル表示まで、自分の好みに合わせてカスタマイズできますよ。
ゲーム中に「なんかカクつくな…」と感じたとき、このモニターを見れば原因がCPUの処理落ちなのか、VRAMの不足なのか、即座に把握できるわけですね。文字サイズや色の彩度、背景の透明度も調整可能なので、見やすさ重視の方にもぴったりです。
Windows標準のパフォーマンスモニターツールも活用できます。「perfmon」と検索して起動すれば、CPU使用率、メモリ使用量、ディスクI/Oなど、より詳細なシステムリソースの状況を把握できるんです。
参考)OSのパフォーマンス調査方法についてまとめてみた #Linu…
イベントログと組み合わせることで、さらに効果的な診断が可能になります。例えば、システムログやApplicationログにエラーがないか確認したり、障害発生時にサービスの再起動などのイベントが発生していないかチェックすることで、パフォーマンス低下の根本原因を突き止められますよ。
参考)「PCの調子が悪い」をログで解決!Windowsイベントビュ…
【Steam最新アップデート】FPSやCPU使用率が見える「パフォーマンスモニター」実装
Steamの新機能について、設定方法から活用テクニックまで詳しく解説されています。
イベントビューアーは単なるトラブルシューティングツールではなく、ゲーム環境全体を最適化するための「予測診断ツール」として活用できるんです。この視点は検索上位の記事ではあまり触れられていませんが、実は非常に実用的なアプローチなんですよ。
参考)【完全版】Windowsイベントログの見方とよく使うイベント…
定期的にイベントログをチェックする習慣をつけることで、クラッシュする前の「警告サイン」を見逃さずに済みます。例えば、ゲーム起動時に毎回「警告レベル」のログが記録されている場合、それは重大なエラーになる前兆かもしれません。
イベントビューアーのカスタムビュー機能を使うと、ゲーム関連のログだけを抽出して表示することもできます。「カスタム ビュー」で新規作成し、「レベル」を「重大」「警告」「エラー」に設定し、「イベントソース」でゲームの実行ファイル名(例:game.exe)を指定すれば、そのゲーム専用のログビューが完成しますよ。
参考)https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/0907/17/news118.html
複数のPCでゲームをプレイしている場合、各マシンのイベントログを定期的にCSV出力して比較分析するのも有効です。同じゲームでも環境によってエラーパターンが異なることがあるので、データを蓄積することで「このゲームではグラフィックドライバのバージョンXXが安定している」といった知見が得られるんですね。
KP41病(Kernel-Power イベントID 41)のような、ゲーマーにとって悩ましいエラーもイベントログから特定できます。これは突然のシャットダウンや再起動を示すエラーで、電源ユニットの容量不足やメモリの相性問題が原因となることが多いんです。
参考)パソコンの謎フリーズ、原因はまさかの「〇〇」だった!? 試し…
イベントログの保存期間設定も見直しておきたいポイントですね。デフォルトでは容量制限があるため、古いログが自動的に削除されてしまいます。「イベントビューアー」で該当ログを右クリックし「プロパティ」から「最大ログサイズ」を増やしたり、「必要に応じてイベントを上書きする」の設定を調整することで、長期的なトラブル追跡が可能になりますよ。
参考)Windows イベントログファイルの保存場所と変更方法 (…
ゲーム配信者や競技シーンのプレイヤーにとって、パフォーマンスの安定性は特に重要です。イベントログを分析してボトルネックを特定し、不要なバックグラウンドプロセスを停止したり、システムリソースをゲームに優先配分する設定を行うことで、より快適なゲーム体験を実現できるんです。
Windowsでソフトがクラッシュした原因を調べる方法 - 実践例付き解説
実際のトラブルシューティング事例をもとに、イベントビューアーの実践的な使い方が詳しく紹介されていますよ。
イベントビューアーの活用には少し慣れが必要ですが、一度使い方を覚えてしまえば、ゲームトラブルの解決スピードが格段に上がります。ログを読み解く力は、快適なゲームライフに欠かせないスキルだと言えますね。