

「インクジェットプリンター」と「複合機」は、同じ土俵で比べると混乱しがちです。理由は、インクジェットは“印刷方式(液体インクを噴射して印刷)”を指す言葉で、複合機は“機能の集合体(コピー・スキャナー・FAXなど)”を指す言葉だからです。つまり、インクジェット方式の複合機も普通に存在します。
まず用語を整理します。
・プリンター:主に印刷(プリント)に特化した機器。
・複合機:コピー・プリンター・スキャナー・FAXなど複数機能を1台に集約した機器(MFP)。
この「複合機=何でもできる」「プリンター=印刷だけ」の差は、家庭でもオフィスでも失敗要因になりやすいポイントです。購入後に「スキャンできない」「コピーがない」と気づくパターンが典型です。
一方で、IT関連の作業(申請書・契約書・請求書・レシートの取り込みなど)を自宅で回す人にとっては、スキャン機能の有無は生産性に直結します。たとえばテレワークや副業で、紙の書類をPDF化してクラウドに置く運用をするなら、複合機の「スキャン」が実質必須になります。
ここで判断基準を短くまとめます。
✅ 複合機が向く:コピーやスキャンを定期的に使う/紙をデータ化して整理したい/家庭内で共有する
✅ プリンターが向く:とにかく印刷だけできればよい/置き場所が限られる/消費電力も抑えたい
参考(用語と違いの整理、複合機の定義がわかる)
複合機はコピー・FAX・スキャナー・プリンターを集約、プリンターは印刷のみという違いの解説
プリンター選びで「価格が安いから」で決めると、後からランニングコストで逆転されることがあります。特にインクジェット系は、本体が安く見えても、インク交換の頻度・1枚あたりのコスト・目詰まり対策など、運用のクセが効いてきます。
コストは、最低でも次の3つに分けて考えると判断が安定します。
・初期費用:本体価格、設置に必要なもの(ケーブル、用紙、置き台など)
・消耗品費:インク(またはトナー)、用紙、メンテナンス用品
・運用コスト:印刷失敗(にじみ、かすれ、紙詰まり)によるムダ、作業時間、電力
家庭向けの複合機では「大容量インク対応」を強く推す情報が多いのは、印刷枚数が増えるほどインクコストが効いてくるからです。実際、メーカー各社が大容量インク(ボトル/カートリッジ)を用意していて、印刷が多いほど差が出やすいとされています。
また、IT寄りの独自視点としては「ランニングコスト=消耗品費だけではない」点も重要です。たとえば、
・確定申告、見積書、請求書などで“締切前に印刷できない”
・スキャンが遅くて作業が止まる
・紙の原本整理が追いつかず、探す時間が増える
こうした“時間コスト”も、結果的に高い出費になります。個人開発やフリーランス寄りの働き方ほど、ここが刺さります。
参考(家庭向け複合機で大容量インクがランニングコスト抑制に効く、という説明がある)
ランニングコストを抑えるには大容量インク対応モデルがポイント、という解説
「速度」はカタログの数値だけでなく、使い方で体感が大きく変わります。特に、連続印刷が多いのか、単発ジョブが多いのか、両面印刷を多用するのかで“快適さ”が変わります。
まず印刷方式の話を押さえます。
・インクジェット:液体インクを噴射して印刷。写真や多様な用紙に強いと言われる。
・レーザー:粉状トナーを熱と圧力で定着。文書の大量印刷やスピードで評価されやすい。
この違いは、家庭用・オフィス用の住み分けにも使われます(ただし例外はあります)。
速度面の“あるある”を、現実の運用に寄せて整理します。
・会議資料をまとめて印刷する:レーザー系のほうがラクになりやすい
・写真や年賀状、光沢紙、転写シート:インクジェットが得意領域になりやすい
・単発で少しだけ印刷:ウォームアップや初動の軽さが効く場合がある
また「両面印刷」で速度が落ちる機種もあるので、両面を使う人は要注意です。
IT関連の観点で見るなら、「印刷速度」だけでなく「スキャン速度」も同格に扱うべきです。紙の資料をPDFにして、メール・チャット・クラウドで共有する頻度が高いほど、スキャンの遅さがボトルネックになり、結局は“仕事が遅い環境”になります。
参考(レーザーは速度が速い、インクジェットは多様な用紙に対応しやすい等、用途と方式の違いがまとまっている)
レーザーはオフィス向き・インクジェットは家庭向きなど印刷方式と用途の整理
複合機の価値は「印刷以外」にありますが、その中心はスキャンです。ここを甘く見ると、購入後の“地味なストレス”が積み上がります。
スキャンで見ておくべき項目は次のとおりです。
・フラットベッド:1枚ずつ丁寧に取り込む(写真や薄い紙に強い)
・ADF(自動原稿送り):複数枚をまとめてスキャンできる
・クラウド連携:スキャン→共有の導線が短くなる
特にADFは、在宅ワーク・受験・書類整理のように「紙が複数枚セットで発生する家庭」ほど効きます。1枚ずつ読み込む運用は、忙しいほど続きません。
“意外と盲点”になりやすいのが、家庭内の紙の種類です。
・レシート:小さい、丸まりやすい、薄い
・申請書:ホチキス留め、折り目、印鑑あり
・本人確認書類:コピーが必要な場面がある
こうした現実の紙を扱うなら、スキャン(+ADF)を強化した複合機が“生活のインフラ”になります。
参考(ADFがあると複数枚のスキャン・コピーの手間が減る、という具体的説明)
ADF(自動原稿送り)で複数枚スキャンの手間を削減できる点の解説
検索上位の多くは「機能の違い」「インクジェットとレーザーの違い」に寄りがちですが、IT関連に興味がある人ほど刺さるのは“運用設計”です。つまり、プリンター/複合機を単体で見るのではなく、クラウドと合わせて「入力装置」として見る発想です。
たとえば、次のような流れが作れると強いです。
① 紙をスキャンしてPDF化
② ファイル名をルール化(例:YYYY-MM-DD_取引先_内容)
③ クラウドへ保存(共有・検索できる状態に)
④ 必要なら印刷(最終出力)
この運用だと、複合機は「紙→データ」の入口になります。結果として、紙の山が減り、検索性が上がり、作業が“再現可能”になります。ITの世界でいうところの、ログや設定ファイルの整備に近い感覚です。
ここで、プリンター単体だと詰まりやすいポイントが出てきます。
・スキャンがない → 入口が作れない
・コピーがない → 提出用の紙が作りにくい
・クラウド連携が弱い → PCを介した手作業が増える
一方、複合機でも“なんでも良い”わけではありません。クラウド連携が弱い機種は、結局「スキャンしたデータをどこに置いたか分からない問題」を生みやすいので、保存先と命名ルールまで含めて整えるのがコツです。
最後に、選び方を短くまとめます(迷ったときの着地点)。
・印刷だけ、年に数回:プリンター
・テレワーク、確定申告、紙の整理:スキャン重視の複合機
・大量の資料、スピード優先:レーザー系も検討(複合機/プリンターどちらでも)
表:判断の軸(簡易)
| 観点 | プリンター | 複合機 |
|---|---|---|
| 印刷 | ◎ | ◎ |
| コピー | ×(基本なし) | ◎ |
| スキャン | ×(基本なし) | ◎ |
| FAX | ×(基本なし) | ○(機種次第) |
| 省スペース | ◎ | ○(機能増で大きくなりがち) |
| ペーパーレス運用 | △ | ◎ |
参考(複合機はアプリ連携で効率化に寄与、という考え方の説明がある)
複合機は機能集約だけでなくアプリ連携で効率化しやすいという解説

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